行政書士試験の難易度~合格率編~

行政書士はどれくらい難しい?

難関資格として知られる行政書士ですが、実際のところ、行政書士試験とはどれくらい難しい試験なのでしょうか?
試験の難易度を測る尺度にはいろいろなものがありますが、合格するために必要とされる総学習時間も、そのひとつです。

たとえば「1年間かけてみっちり学んで、ようやく合格できるレベル」と聞けば、相当に難易度の高い試験だと感じるのではないでしょうか。
ちなみに、行政書士試験に合格するためには、600~1,000時間程度の学習時間が必要だと言われています。

時間に幅があるのは、法律学習経験者と初学者では、基礎学習にあてる時間の長さが違うためです。
また、試験の難易度を、他資格との比較によって推し量ることもできます。

たとえば「行政書士試験の難易度は、同じ法律系資格である弁護士や司法書士の試験と比べてどうなのか」、
あるいは「よく比較される宅建の試験と比べて高いのか・低いのか」といった具合にです。

合格率から見る難易度

そして、試験の難易度を測る尺度として、もっとも一般的かつ納得性が高いのが「合格率」です。
総学習時間のように個人差によって幅が生じることもなく、「○%」という、1個の数値であらわすことができますので、とてもわかりやすい尺度だと言えます。

財団法人行政書士試験研究センターの発表によると、令和元年度の行政書士試験の合格率11.5%でした。
過去の合格率の推移を見てみると、なかには、極端に難易度の低かった年度(平成14年度:19.23%)や、逆に難易度の高かった年度(平成15年度:2.89%、平成17年度:2.62%)などもあります。

しかし、行政書士の試験制度が大幅に改定された平成18年度以降は、難易度のバラツキもなくなり、おおむね6~8%で推移していることがわかります。
近年は10%を上回る合格率も出てきているものの、決して簡単な試験ではないということは、まず事実として言えるでしょう。

受験者の質にはばらつきがある

6~8%で推移している合格率に対して、行政書士試験の「受験者数」は、7万人前後で推移しています。
難易度が比較的近いとされる社会保険労務士試験の受験者数が5万人前後であることを考えると、行政書士試験の受験者数は多いと言えるわけですが、それには理由があります。

その理由とは、ずばり受験資格です。社労士試験には、学歴や実務経験などに関する受験資格が定められていますが、行政書士試験にはそれがありません。
つまり希望すれば、誰もが受験することができるわけです

「誰もが」のなかには、再挑戦の受験生もいれば、今回が初挑戦の受験生もいます。
また、同じ初挑戦でも、1年間かけてみっちり受験勉強をしてきた人もいれば、軽い腕試しの気持ちで受験する人もいるでしょう。

つまり、受験生の質には相当のバラツキがあると思って間違いありません。全員が同じ土俵の上で戦っているわけではないと考えると、
行政書士試験とは実は、当落線上にいる受験生たちによる、合格か不合格かのフィフティフィフティの試験とも、言えるのかもしれません。