資格スクエアの行政書士講座の書籍の不正利用問題の評判は?

2020年8月31日に株式会社日本評論社が資格スクエアの著作物侵害事件について公表した際、どのような評判があったのでしょうか。

「またか」という意見と、「テキストはだれが書いても同じようなもの」という火消的な意見と、祭りを楽しもうとあおる意見が混在していました。

「またか」というのは、2010年に資格の大原が著作権侵害で訴えられたことがあり、資格予備校が再び著作権侵害で訴えられたことを表します。

日本評論社に対して資格スクエアは、「代表や講師は関係ない」「販売中の第6期は著作権侵害をしていない」と発表し、日本評論社の反論に屈する形で第6期の著作権侵害も認めて、11月25日に和解が成立しています。

この経緯に対して、「逃げ切ろうとしている」「受講生への説明が不十分」という意見が多く、資格の大原が著作権侵害のあった講座を閉講にしたことに比べ、責任をとろうとしない態度に、アガルートへ鞍替えした人も少なくありません。

資格スクエアは講師が執筆したオリジナルテキストという触れ込みであったのに、講師が執筆してはいなかったことが判明するなど、受講生の信頼を損なう行動が多く見受けられます。

資格スクエアの書籍の不正利用問題はどう口コミに表れたか

資格スクエアの書籍の不正利用は、日本評論社が公表する以前から指摘されていたことで、書籍の不正利用を疑いつつ受講して合格した人もいるはずです。

行政書士講座には合格者の声もなく、合格者がどのように感じていたのかをうかがい知ることは出来ないのですが、司法試験・予備試験の合格者の声から、どのような感じなのかを探っていきましょう。

参考になるのは司法試験予備試験で1位合格をした方のインタビューですが、資格スクエアの合格者の声からは直接読めないようになっているようです。これも書籍の不正利用の影響なのでしょうか。

この方は、勉強開始からわずか11ヵ月で司法試験予備試験論文試験に1位で合格しています。法学部出身で法務部で働いていたということなので、法律的な素養がないわけではありませんが、本格的な勉強をしたのは初めてで、それも働きながらということから、経歴を疑う人もいます。

ある程度経歴に詐称があったとしても、資格スクエアの教材にどのような感想を持ったのかは参考になります。

インタビューを通して語られているのが、アウトプットの重要性です。

アウトプットというのは、解答する力を指します。行政書士試験なら、5肢択一式では5つある選択肢から1つの正解を選ぶ力で、多肢選択式では多くの語群から正しいものを選択する力、記述式では問題文を読み取り、短い文章で適切に解答する力を指します。

アウトプットの対になるのがインプットです。

インプットは知識を増やすことで、単純な一問一答ならアウトプットを重視しなくても解答できます。

しかし、司法試験予備試験のような難解な試験でインプットを軽視するのはありえません。短答試験で知識が不足していれば正解を導くことができませんし、論述試験でも知識が不足していれば何も書けません。

1位で合格した人が言うのだから、インプットよりアウトプットが重要なのだろうと考えそうですが、考査委員は予備校の言うアウトプットは求めていません。

アウトプットの段階で考査委員が求めてるのは、「字をまともに書け」「問題文を無視するな」「論述の型を覚えるな」ということです。

「字をまともに書け」という注意はずっと昔から続いているので、風物詩のようなものですが、「問題文を無視するな」「論述の型を覚えるな」というのは、予備校のアウトプット指導の弊害とされます。

司法試験はアウトプット重視ではないので、インプット重視になっているはずです。1位で合格した人がインプットの重要性についてわかっていないはずはありません。インプットに言及すると不都合があるので、アウトプット中心の話になっていると考えられます。

他の合格者の声を見ても、過去問攻略講座を利用している人が多く、アウトプットを鍛えるために資格スクエアを利用する傾向があることが分かります。

司法試験の合格者の声からは、資格スクエアはインプットに向かない、アウトプットを鍛えるために受講するものであると結論付けることができます。

やはり、合格者は書籍の不正利用について薄々気づいていたか、知っていてもあえてアウトプットのために利用したかのどちらかなのでしょう。

以上は司法試験・予備試験についての情報になるので、行政書士試験については多少意味合いが異なることになります。

行政書士試験でアウトプットが重要なら、書籍の不正利用に目をつぶってでも利用する価値はありそうです。
しかし、行政書士試験は司法試験・予備試験とは違った形でインプットが重要になります。

司法試験・予備試験は幅広い法律の知識が必要になるので、日頃からテキストを読むだけでなく、色々な知識を吸収することが求められますが、行政書士試験は広く深い法律知識は求められない一方、基礎レベルを正確に覚えることが要求されます。

つまり、テキストは書籍の不正利用やアルバイトが編集したものではなく、基礎がしっかり身についていて、長年の経験がある人が編纂したものでなければならないのです。
資格スクエアの行政書士講座の講師である大内容子氏は長年の経験があり、著者として出版しているテキストは信頼できそうではありますが、司法試験・予備試験のテキストも講師が執筆したと虚偽のアナウンスがされており、信頼できるものではありません。

資格スクエアはテキストなどのインプットには疑問があり、一定の評価があるアウトプットは行政書士試験には大して必要ないので、行政書士試験の合格者の声がないほど利用されていないのだと言えます。

資格スクエアの書籍の不正利用が行政書士試験受験生にもたらす5つのデメリット

資格スクエアの書籍の不正利用はあくまで司法試験・予備試験用のテキスト・問題集に関することで、信頼できなくても市販のテキスト・問題集を使う行政書士講座はちょっと違うのではないかと思ってしまうかもしれません。

しかし、書籍の不正利用によって企業イメージがダウンしているのは事実で、受講者がいなくなる可能性もあります。

受講者がいなければ閉講になってしまいますが、競争で負けたわけでもなく、不正行為で行政書士講座が1つ消えてしまうことは、講座選択の余地が減ってしまい、行政書士試験受験生にとってマイナスになってしまいます。

資格スクエアの行政書士講座が続いたとしても、学習がしにくくなるという4つのデメリットを抱えることになります。

行政書士講座で使われる市販のテキスト・問題集も、資格スクエアが著者になっているように、資格スクエアが作っているものなので、書籍の不正利用のあった司法試験・予備試験向けのテキスト・問題集と編集方法に大きな差があるとは考えられません。

1つの参考書を利用して、要約・修正をする方法は、参考書に誤植があったり、要約・修正が正確でなければ、正確な判例知識を求める憲法を学びにくくしてしまいます。

著作権法の知識が少ない人に編集作業をさせることは、先例重視で膨大な量がある行政法を指導する資格がないことになります。

生活に関係する民法や商法は、受講生の学習進度に合わせた具体例を出すなど、テキストに工夫が必要になりますが、参考書を使ってしまえば、適切な具体例を出すことは出来なくなります。

商法は短時間で攻略する必要がありますが、時間がなかったから書籍の不正利用したという言い訳をするようでは、短時間で作業するノウハウがないと言っているようなもので、商法の勉強方法を確立するのは夢のまた夢になります。

以上から、資格スクエアの行政書士講座が閉講してしまうデメリットに加え、憲法・行政法・民法・商法が学びにくくなるという4つのデメリットがあり、計5つものデメリットが存在しているのです。

憲法・行政法・民法・商法が学びにくくなるという4つのデメリットがあっても受講する意味はあるのでしょうか。資格スクエアの行政書士講座の基本情報を調べるところからはじめてみます。

資格スクエア行政書士講座の基本情報

資格スクエアの行政書士講座はどのような講座なのでしょうか。基本情報をまとめてみましょう。

 

企業名株式会社サイビジット
通信講座名資格スクエア
通信講座数9+その他
主力通信講座司法試験・予備試験
行政書士講座講師名大内容子
講師の得意分野行政書士
講義動画Web
テキスト市販
過去問市販
記述式対策市販
模試なし
その他未来問、合格者キャッシュバック
初学者向け合格パックの価格99,700円(税込)
法律既修者向けパックの価格55,000円(税込)

資格スクエアを運営する株式会社サイトビジットは、ワンストップ契約サービス「NINJASIGN」や、法務・財務・税務・知財特化型人材サービス「LegalEngine」も運営しており、行政書士講座を開講しているアガルートアカデミーを運営する株式会社アガルートと同じように弁護士業務以外に手を伸ばしている多角化企業と考えられます。

代表取締役の鬼頭政人氏は、弁護士を経て株式会社サイトビジットの代表取締役に就任、アガルートとは異なり、法律業務からは距離を置いています。
資格スクエアのメイン講座は、これもアガルートと同じく、司法試験・予備試験で、やはり行政書士講座はついでに作られた講座のイメージになっています。

行政書士講座の講師である大内容子氏は、法学部出身で、アガルートとは違った方向性を出しています。また、行政書士としても活動しており、実務的な内容も含んだ解説が期待されます。

テキストと問題集は、資格スクエアが作ったものであっても市販のものを使うので、行政書士講座と言うより、市販テキストの補助教材として講義があるようなイメージになっています。

模試もないので、行政書士講座としては不完全なものになっていますが、法律既修者向けパックならセール時期に購入して合格者キャッシュバックを利用すれば実質3万円弱(税込)になります。独学で行政書士を受験するのはやめたいけれど、あまりお金をかけたくない人向けに格安行政書士講座としての利用価値ならあると思われます。